2016年8月、海外のスポーツ専門ライブ配信サービス「DAZN」が日本でサービス開始。
月額料金も格安で、多くのスポーツが見放題。
スポーツ中継もインターネットで視聴する時代となりました。
サービス開始当初こそ、革命的だったDAZNですが、
2022年は月額料金の値上げもあり、
なんでもかんでもDAZNが安いってわけでも無くなってます。
DAZNで見るべきスポーツコンテンツは何なのか?
再度レビューします。
もくじ
DAZNの特徴
DAZNは、アメリカの国際スポーツメディア「パフォーム・グループ」から生まれた、
スポーツ専門の動画配信サービス。
現在では、世界200カ国以上の国でサービス提供中。
従来のスポーツ中継といえば、BSやCSの衛生放送が主でしたが、
DAZNの登場により、インターネットで世界のスポーツ中継が視聴可能へ。
リアルタイム配信のライブ中継だけでなく、見逃し配信も行っており、
スポーツ観戦が、いつでもどこでもできるようになったわけです。
DAZNのスペック
DAZN | |
---|---|
月額料金 | 月額3,000円 年間プラン27,000円(一括払い) 年間プラン2,600円(月々払い) |
無料期間 | 無し |
見放題作品数 | 130以上のコンテンツ 年間10,000試合以上 |
有料レンタル | × |
ポイント付与 | × |
ダウンロード | × |
同時視聴 | 2人まで ※登録5台まで |
最高画質 | フルHD(1080p) |
バックグラウンド再生 | × |
倍速 | × |
秒飛ばし | 30秒送り、30秒戻し |
支払方法 | クレジットカード デビットカード PayPal DAZNプリペイドカード iTunes支払い Amazon IAPアプリ内決済 Google Playアプリ内課金 モバイルキャリア決済 |
運営会社 | DAZN Japan Investment株式会社 |
スポーツ中継に付きまとうのは、放映権の問題。
DAZNは、サービス開始当初こそ放映権も獲得しまくりでしたが、
以前に比べ、独占配信コンテンツは少なくなってます。
2022年4月現在、DAZNが強いスポーツのはサッカー、日本のプロ野球、F1・・・あたり。
サッカーメディア「Goal.com」を所有するだけあり、
サッカーは常に圧倒的だけども、2020年に欧州のCL、ELの放映権を手放しちゃってます。
※UEFA CL/ELの決勝トーナメントは「WOWOW」で放送へ。
同じく2020年には、メジャーリーグ(MLB)の放送も無くなり、
バスケットのNBAも「NBA Rakuten」へ、Bリーグはソフトバンク「バスケットLIVE」へ。
自転車競技のサイクロロードレース、ラグビーの欧州チャンピオンズカップ、
アメリカプロレスWWEも配信終了となり、総合格闘技のBELLATORも「U-NEXT」へ。
DAZNでスポーツ何でも見れるってわけでも無くなっているのです。
DAZNのメリット
月額3,000円で全スポーツ見放題
まず、何はともあれ料金が格安です。
130以上のコンテンツ、年間10,000以上の試合を配信、
しかも、全て中継が月額3,000円で見放題なのです。
今までの衛星放送では、一つのスポーツジャンルで月額2,000円~3,000円くらい取られますが、
DAZNでは全てのスポーツコンテンツ見放題の一律料金。
料金もシンプルで分かりやすいし、スポーツ好きこそ得をする。
J SPORTS、WOWOW、スカパーに比べても断然安いのです。
スポーツ専門VODの料金比較
月額料金 | ジャンル | |
---|---|---|
DAZN | 3,000円 | スポーツ全般 |
WOWOW | 2,530円 | スポーツ全般 |
J SPORTSオンデマンド 総合パック | 2,640円 | スポーツ全般 |
ABEMAプレミアム | 960円 | MLB(野球)、Jリーグ(サッカー)、相撲、格闘技 |
スカパー サッカーセット | 2,480円 | Jリーグ、ブンデスリーガ(サッカー) |
スカパー Bリーグセット | 2,526円 | Bリーグ(バスケ) |
スカパー スポーツセレクション | 2,970円 | スポーツ全般 |
スカパー プロ野球セット | 4,054円 | セ・パ12球団(野球) |
Rakuten TV パ・リーグ Special | 702円 | パ・リーグ(野球) |
NBA Rakuten | 2,640円 | NBA(バスケ) |
SPOZONE | 1,300円 | MLB(野球)、WAP(女性スポーツ全般) |
フジテレビNEXTsmartコース | 1,320円 | Jリーグ、F1 |
ベースボールLIVE by SoftBank | 508円 | パ・リーグ(野球) |
バスケットLIVE by SoftBank | 508円 | Bリーグ(バスケ) |
ちなみに、「DAZN for docomo」も有りますが、
こちらはドコモの「dアカウント」を使ってアカウント管理するだけ。
使えるサービスも、月額料金も全く同じです。
DAZN for docomoの値上げにより、
ドコモユーザーへの割引特典も無くなっちゃいましたので、
わざわざドコモ経由で申し込む利点も無いのです。
同じくドコモの動画配信サービス、
dTVとセット契約で多少の割引が効くってくらい。
だったら、povo2.0経由で「DAZN使い放題」トッピングした方が良いかなと。
povo2.0は基本料無料だし、DAZNが7日間見放題で760円。DAZNのデータ通信料までも含まれてますので。
※参考→povo2.0を0円運用して気づいたメリット・デメリット。注意点と賢い使い方。 – ビジネス幼稚園
放映権獲得→独占配信が多い
DAZNといえば、サッカーのイメージが有りますが、
海外企業のグローバルなサービスということで、
海外の人気スポーツにも強く、日本での独占配信も多いです。
莫大な資本力を武器に、放映権を獲得しまくり、
2021年8月時点でDAZNが放映権を獲得しているスポーツは、
サッカー(Jリーグ、海外リーグ)、日本のプロ野球(セ・リーグ、パ・リーグ)、
モータースポーツ(フォーミュラ1)、女子テニス(WTA)、
ゴルフ(全米オープン)、アメリカンフットボール(NFL)・・・です。
DAZN配信ジャンルと放映権
配信試合 | |
---|---|
サッカー | Jリーグ(J1、J2、J3)、プレミアリーグ、ラ・リーガ、セリエA、 リーグアン、シュペル・リグ、ベルギーリーグ、ギリシャ・スーパーリーグ、 LFC TV、FAカップ、DFBポカール、コパ・デル・レイ、コッパ・イタリア、 ワールドカップ欧州予選、UEFAネーションズリーグファイナルズ、 UEFA女子チャンピオンズリーグ決勝 |
野球 | パリーグ(6球団) セリーグ(広島を除く、阪神は遅延有り、中日は一部未配信) |
モータースポーツ | F1、F2、F3、エクストリームE |
テニス | WTA(女子テニス) Ultimate Tennis Showdown |
ゴルフ | 2021全米オープンゴルフ選手権 |
バレーボール | 天皇杯・皇后杯、スーパーカレッジ |
バスケットボール | FIBAバスケットボールワールドカップ |
ラグビー | イングリッシュ・プレミアシップ、トップリーグ2021 |
アメリカンフットボール | NFL |
ボクシング | 一部マッチルーム、Golden Boy Promotions、GGG主催試合 |
競馬 | 東京シティ競馬 |
ダーツ | PDC(ワールド・ダーツ・チャンピオンシップ、プレミア・リーグ・ダーツ) |
ビリヤード/スヌーカー/プール | World Cup of Poolを含む主要大会 |
ヨット | Sail GP |
※配信内容は日々変わります、各自公式サイトにてご確認下さい。
サッカーでは、UEFA CL、ELの放送権こそ手放したものの、
欧州5大リーグのウチ、ブンデスリーガを除く4リーグが見れるのです。
プレミアリーグは独占放映権、セリエA、ラ・リーガ、リーグアンまで見れる。
2021年には、女子リーグの放映権も獲得しています。
国内Jリーグも、J1、J2、J3の全試合が見れるのはDAZNだけなのです。

日本のプロ野球も、広島を除く11球団の放映権も獲得。
パ・リーグだけでなく、セ・リーグ5球団まで見れてこの値段。
日本のプロ野球でも圧倒的なスペックを誇ります。
→【2022年】プロ野球のネット中継が見放題!おすすめ動画配信サービスまとめ
広島カープこそ見れませんが、広島は他社でも制限あるからね。
※中日ホーム(バンテリンドーム)開催の巨人戦は配信対象外。
モータースポーツのF1、F2、F3の全レース配信は、DAZNだけ。
なにより、こんなに多彩なジャンルが見れるサービス他に無いのです。
オリジナル番組、オリジナル機能が有る
DAZNは、スポーツ中継だけでなくスポーツの専門チャンネルも配信しており、
DAZNオリジナル番組まで制作しています。
野球、サッカー、F1のオリジナルコンテンツ。
内田選手のFOOTBALL TIMEでは、海外活躍の現役選手も出まくり。
地上波のスポーツ番組よりも、豪華で面白いのです。
- BASEBALL ZONE
- 野球トレンド研究所
- Wednesday F1 Time
- やべっちスタジアム
- 内田篤人のFOOTBALL TIME
- FOOTBALL FREAKS
また、DAZN独自の機能も多く、DAZNオリジナル機能で便利なのが、
ダイジェスト版の「ハイライト機能」が有ること。
サッカーでは「キーモーメント機能」まで有る。
重要なシーン(ゴール、ペナルティ、シュート 等)に印を付けてくれます。
試合のハイライトも、短い版と長い版が有ったり、
節ごとのダイジェストや、週間ベストプレー特集とか、注目試合の解説番組とかとか、
試合以外で楽しめるコンテンツも多いのです。
ほとんどのスポーツ中継で、ハイライト版が有るので、
普段は見ないスポーツも良いとこ取り、
スーパープレーは、どのスポーツも面白い。皆がハマる理由も分かる。
アンテナ不要→対応端末が豊富
海外スポ―ツ中継を見る手段といえば、
WOWOWやスカパー等の衛星方法を契約するしかなかったですが・・・
DAZNは衛星放送では無いので、アンテナ工事が要りません。
CS対応テレビ、B-CASカード、チューナーレンタル・・・必要有りません。
スマホやタブレットで、どこでも視聴できてしまうのです。
ラジオ並の手軽さで、映像までも流れるという素晴らしさ。
他の動画配信サービスと比べて、対応端末も豊富であり、
スマホ、タブレット等の携帯端末も当たり前に対応。
スマートテレビ、Fire TV、Apple TV、Chromecast、
ゲーム機、PS4、PS5、Xbox One、Xbox Seriesにも対応しています。
自宅の大画面テレビへ出力する方法も多々選べるのです。
- スマートフォン(iPhone、Android)
- タブレット(iPad、Android)
- パソコン(Windows、Mac)
- スマートテレビ
- Android TV
- Chromecast
- Apple TV
- Amazon Fire TV
- Amazon Fire タブレット
- ゲーム機(PlayStation、Xbox)
テレビで視聴するなら、Amazon Fire TV Stickが間違いない。
Fire TV Stickは安いのに、主要動画配信サービスに対応しまくり。
→Amazon Fire TV Stick、Chromecast、Apple TVの比較と違い。オススメの動画再生端末と選び方。
DAZNは4K未対応だから、上位モデルのFire TVは不要。
HDモデルなら、4,980円と激安ですからね。
→Amazon Fire TV Stick、4K Max、Cubeの違い。歴代Fire TVシリーズの比較。
DAZNは、Amazonの激安タブレットにまで対応。
Fire HDでもDAZNが視聴できる。他の動画サービスとの違いです。
→Amazon Fire HDレビュー。iPad、Androidタブレットと比較したデメリット。

2台まで同時視聴可能
スポーツの中継サービスって、同時視聴がNGのサービスが多いですが、
DAZNは、2つの端末で同時視聴が可能となってます。
同時視聴可能台数について
DAZNは同時に2つの端末までご視聴いただけます。
また、5つの端末まで登録することが可能です。3つ目の端末でDAZNにログインすると、それ以外の端末のうち、1つのライブストリーミングが停止します。
DAZN | ヘルプ | 同時視聴可能台数について
また、ご利用の各端末はマイ・アカウントで簡単に確認することができます。
3台以上の端末で同時視聴すると、同時視聴エラーが出ます。
DAZNに登録ができる端末は、最大5台まで。
登録デバイス数をオーバーすると、
IDパスワードの再入力が必要となりログインの手間が増えます。
DAZNのデメリット
配信スポーツジャンルの減少
DAZNが日本でサービス開始した当初に比べると、
配信されるスポーツジャンルは減っています。
コロナの影響でしょうか?2020年から大幅に減っています。
相変わらずサッカーは、トップクラスの内容ですが、
2020年、欧州UEFAのCL、ELの放映権を手放しましたし、ドイツのブンデスリーガも見れません。
※UEFA CL/ELはWOWOWへ、ブンデスリーガはスカパーへ
同じく2020年には、野球の「メジャーリーグ(MLB)」の放送も無くなり、
自転車競技の「サイクルロードレース」からも撤退。
バスケットのNBA、ラグビーの欧州チャンピオンズカップ、
アメリカプロレスWWE、総合格闘技BELATORも配信終了・・・
なんだかんだでDAZNで見られるスポーツは限られるのです。
※BELLATORは、U-NEXTで独占見放題となりました。
→【U-NEXTの評判】国内最大手VODのメリット・デメリット
スポーツは、それぞれ旬の時期(開催時期)も有るわけで、
オフシーズンも契約し続けるか?っていったら微妙です。
年間プランでの割引も有るけど、オンシーズンだけ契約した方が安上がる人も多いハズ。
見逃し配信が短く、録画は不可能
DAZNには見逃し配信機能が有りますが、最大30日前までしか視聴できません。
しかも、30日間フルタイムで視聴できるのは、Jリーグだけであり、
欧州サッカーや、その他スポーツでは、見逃し期間が7日間ばかりなのです。
- Jリーグ:フルタイム、ハイライト共に30日間
- プロ野球:フルタイム7日間、ハイライト30日間
- F1:フルタイム7日間、ハイライト5日間
※上記は一例です、スポーツにより見逃し配信期間は異なります。
一カ月間見れるという勘違い。最初の頃は見逃し配信すらも見逃してました。
見逃し期間の延長も検討中のまま数年・・・おそらく今後も伸びることは無いでしょう。
また、スカパーやWOWOW等の衛星放送とは違いDAZNは録画が不可能なので、
スポーツの長期保存は不可能なのです。
1週間以上経ったら、ほとんどはDAZNでは見れない。
1週間限定のスポーツ見放題サービスなのよ。
アプリ性能が微妙、画質が悪い
サービス開始当初から、再生アプリの性能が進化してません。
DAZNには、バッファリング(端末に映像を溜める)機能が無いので、
動画の読み込みが遅く、動画スキップする毎にフリーズも発生・・・
画質の劣化も頻繁に発生するのです。
LIVE放送という事で仕方ないと思ってましたが・・・
見逃し配信やハイライトでも、映像の乱れが凄い。
同じ中継を同時再生しても、端末毎にバラつきが激しくタイムラグも大きかった。
フレームレートの低下で、残像感も有ったり。
画質は配信スポーツにも依るようで、常時ボケボケな中継も有りました。
我が家のWiFi速度は500Mbps以上なので、通信回線のせいってワケでも無いです。
DAZNは1080pのフルHD画質に対応しているとの事ですが、
その画質は、他社VODの1080pとはほど遠い。
体感としてSD画質(480p)程度で再生されるイメージです。
→動画の画質と解像度「SD、HD、フルHD、4K UHD、8K、480p、720p、1080p、HDR、Dolby Vison」の意味と違い
また、有料サービスなのにCMが再生されるのも疑問。
定期的に流れるCMを見るストレス。有料サービスだよね?って。
ダウンロード不可能
DAZNには、ダウンロード機能が有りません。
2018年の時点では、ダウンロード機能追加予定とのことでしたが、
2022年4月現在も、ダウンロード機能は実装されてません。
ダウンロードができないということは、
オフライン視聴が不可能であり、外では通信量が必要。
上述したように、バッファリング機能も無いので、
低速通信の環境下では見るに耐えません。
また、DAZNの画質は自動調整なので、
データ通信量の節約もできないという難点も有る。
DAZNでは、お客様がご利用のデバイスやインターネット環境に合わせ、最適な映像を自動選択し、提供しております。
DAZN | ヘルプ | 動画の画質について
推奨環境を満たしていても、画質が汚いというツッコミは置いといて、
1080pで1時間も視聴すれば1GBオーバー。2時間で2GB前後も必要ですからね。
DAZNって再生機能は最低限、基本的にライブ中継を見る為のサービス。
見逃し配信に辿り付くまでにも難が有るし、再生スキップもイマイチ。
他のVODでは当たり前の機能、お気に入り機能や、バックグラウンド再生も無いからね。

DAZNの評判まとめ
使い勝手には、まだまだ難が有りますが、
スポーツ配信コンテンツ量は圧倒的なので、
結局、DAZN契約するしかないってのが正直なところ。
特に、サッカー、プロ野球、F1のコスパは高い。
サッカー放映権なら敵無しであり、日本のプロ野球も広島カープ以外は見放題。
F1、F2、F3が全レース見れるサービスも他に無い。
1つのジャンル見るだけでも月額3,000円は悪くないんじゃないかなと。
ただ、スポーツって、1つのジャンルが見れれば良いわけで、
サッカー、日本のプロ野球、F1・・・以外なら別にDAZNじゃなくても良い。
プロ野球は見れるけど、メジャーリーグは見れないし、
メジャーリーグ見るなら「ABEMAプレミアム」や「Hulu」が激安。
→【2022年】MLBメジャーリーグ中継が視聴できる動画配信サービスまとめ
プロ野球もパ・リーグだけなら、Rakuten TVが格安だし、
NBAも「Rakuten NBA」で独占状態ですからね。
→【楽天TVの評判】Rakuten TVのメリット・デメリット
WOWOW、スカパー、J SPORTSと、
今では、衛生放送メインのサービスでも、オンデマンド配信を開始。
結局のところ見たいチームの放映権を持ってるか?って話。
見たいスポーツ以外は見ないし、見るチームも限られる。
全部フルタイムで見るほど、皆さん暇でも無いのでした。